Pose Method of Running ポーズ・ランニング

ランニングフォームを意識して走力を上げよう!

Pose Method of Runningのテキスト(英書)の要約や原文と対訳を紹介しながら、アメリカの人気ランニングフォーム理論について考察してみる

24 自重落下の感覚を発展させる DEVELOPING SENSATIONS OF FREE FALLING

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ポーズメソッドの基本ドリルで自重落下の感覚を身につけよう!

Pose Method of Running, Chapter24, p121-129 要約、原文と対訳

At this point, you should have the first clues of what the Pose Method of Running feels like. The simple partner drills are intended to be the first breakthrough, to demonstrate for the first time that there is a difference between pounding the pavement and flowing down the road under the force of gravity.
But this doesn’t mean that you’re ready to start piling on the miles quite just yet. With just a taste of the feeling, it would be quite easy for you to revert to your old running style, while convincing yourself that you had changed everything. As the old saying goes, “a little knowledge is a dangerous thing.”
The next step is to deeply ingrain the sensations of running with gravity instead of against it. The key to this is to emphasize all of your muscular efforts in removing your support foot from the ground. While this sounds very simple, you would be very surprised how much effort you normally invest in doing things like swinging your leg forward or even putting your foot back down on the ground.

 ここでようやくPose Method of Runningの感覚への糸口がつかめたのではないでしょうか。前章での補助人に手伝ってもらった演習は、舗道をバタバタと走ることから引力の力を借りて流れるように走ることへの大きな飛躍を目指す一歩だったのです。
 だからといって、長い道のりを走りだす準備ができたとは未だ言えません。少し感覚をかじっただけで、自分では変身したと思い込んでいる段階では、以前の走り方に容易に逆戻りしてしまうでしょう。ことわざにもある通り、「生兵法は大けがのもと(わずかばかりの学問はかえって危険)」なのです。
 次のステップでは、重力に逆らわず、重力を利用した走りの感覚を身体に刷り込むことに取り組みます。全ての筋力の労力を支持脚の地面からの引上げに費やすことがポイントとなります。とてもたやすいことに思えるでしょうが、自分が今までいかに脚を必要以上に前方へ振り出していたり、無駄に後方に脚を残していたことに自覚して愕然とすることでしょう。

  

f:id:Tomo-Cruise:20170114075814p:plain 地上において、脚は自然と地面に達するにもかかわらず、我々は無意識に下方に脚を踏み下ろしている。その下方への踏み込みは重力とあいまって地面に幾度となく脚・足を叩きつけ、無駄な力を労費するどころか、故障・怪我を引き起こすことにもなる。
 だから、細部にわたって正確なランニング技術を真に身につけることが重要なのです。まず初めに、脚を地面から正しく持ち上げるために、適切に着地しているかが問題となります。つま先で着地してしまうと蹴り出すことになってしまう(Fig. 24.1)。かかとから着地してしまうと足とうねらせることになってしまう(Fig.24.2)。

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f:id:Tomo-Cruise:20170114080138p:plain母指球付近で離陸するためには、着地も母指球付近に、その度に正しく行わなければならない。
 従って、次に解説する自重前傾の感覚を高める反復動作を一つずつ実践することが最初の一歩となります。これらの反復動作は本格的なトレーニング以前に身に着ける必要があるだけではなく、たびたび復習すべき基本動作なのです。

The Pony 

  まずランニングポーズ基本姿勢で構えます、両膝は軽く曲げ、支持脚ではない脚の足首をわずかにあげている状態から始めます。そして支持脚の足首を上げると同時に逆脚に荷重を切り替えます。

f:id:Tomo-Cruise:20170114085454p:plain1)すべての動作は支持脚を持ち上げることから始まります、逆脚を地面に押し付けてはいけません。

2)支持脚の足首を垂直に持ち上げます、前方にも後方にも傾かないように。
3)荷重を切り替えます、その際に筋力を緊張させないように。
4)支持脚から荷重を交替する足首を落下させます。

 始めのうちは、リラックスした状態を維持し筋肉を弛緩させて片脚ずつに集中してその感覚に集中するようにしてください。その後に支持脚の交替を速めてとぎれないように実践してみてください、やはりその際も筋肉を使って力まないように。

 

Changing Support Forward

 

f:id:Tomo-Cruise:20170114134848p:plain このドリルは、ponyに移動を加えたものです。手順は上記と同じですが、ランニングポーズ基本姿勢でやや身体を前傾させて少し前方に着地します。注意点は、着地足を身体の真下に引き上げ、真下に落とすこと。決して前方に脚を振り出したり、踏み込んだりしないこと。脚を前方に出さずに、身体の前傾によりやや前に進む感覚を覚えることです。やはり、pony同様に、最初は足を引き上げた状態でポージング(間を置く)して感覚を確認し、慣れたら連続して実践し、ゆっくりと進んでください(下の動画を参考にしてください)。

youtu.be

 Foot Tapping

  このドリルは、脚の垂直動作に重点をおいています。多くの人が、”ランニング”とは膝を持ち上げることから始まる動作だと思い込んでいるのではないだろうか。Pose Methodでは、それは最もやってほしくないことなのに。膝を持ち上げることは、大腿四頭筋(腿前部)に負担をかけてランニングポーズ姿勢を崩させてしまう。膝を持ち上げるのではなく、足首を持ち上げるのです、垂直に。そして足首・尻・肩・頭が直線上に並ぶラインをつくるのです。そうすれば、脚は身体の前に振り出されず、最低限の力で速く折りたたむことが可能となるのです。
 

f:id:Tomo-Cruise:20170114191800p:plain まずは、ランニングポーズ基本姿勢から始めます。支持脚ではない方の脚は、足首を少し浮かしている状態からリラックスさせてままに地面に降ろします。その間、支持脚は荷重したままにしておきます。降ろした足が地面に接地した瞬間にハムストリング(脚裏の筋肉)を即座に緊張させて足首を持ち上げます。慣れてきたら動作の範囲を広げて足首を高く持ち上げることを繰り返してください。大腿四頭筋(腿前部)はリラックスさせたまま、踵(かかと)を骨盤の方へ力まずに持ち上げるのです。動作が大きくなるにつれ、足を踏み下ろしてテンポを上げる誘惑にかられると思いますが耐えてください。そして次の点に注意してください。
 1)ハムストリングを迅速に収縮させること。
 2)ハムストリングの収縮後は全体の筋肉を弛緩(力を抜く)させること。そうすることで自然に重力(引力)によって脚を落とすのです。

youtu.be

 Hopping

 このドリルからは、少し動的できつくなってきます。
 Hoppingは、適切に行わないと故障を引き起こす可能性があることを気に留めておいてください。単に飛び跳ねればよいわけではありません。ランニングポーズ基本姿勢を保ったまま、支持脚を持ち上げて、重力(引力)によって弛緩した状態で接地するのです。
 

f:id:Tomo-Cruise:20170114203809p:plain はじめは、裸足でやることを勧めます。まず、ランニングポーズ基本姿勢で構えて、非支持脚の足首は少し持ち上げらている状態で、支持脚をハムストリングの急収縮によって地面から垂直に持ち上げます。その後は完全に弛緩させて戻すのです、次のことに注意して。

 1)前のドリル同様にハムストリングの急収縮後は全体の筋肉を弛緩させること。大腿四頭筋やふくらはぎが力んでいないか確認しましょう。
 2)ふくらはぎで地面を押さないように。足首はリラックスさせておいてください。
 3)バランスを崩すようであれば、非支持脚のつま先を地面につけたままでOKです。
 片脚で数回実践したら脚を交替してください。実際、踵が尻に触れるくらいに足首が持ち上がるまで強度を徐々に上げてください。このドリルは新たな運動様式の確立に向けた誇張された動作であって、実際のランニングではこれほど足首を高く持ち上げることはありませんので。

 

f:id:Tomo-Cruise:20170115061102p:plain その場所でのHoppingに慣れてきたら、前方に進むHoppingに移りましょう。その際もつま先で蹴りだしたり、ふくらはぎを使って進んではいけません。身体を前傾させるだけで前方に進み、足は身体の真下で着地するのです。
 前進Hoppingは、自重落下の2つの要素をまとめたドリルと言えます。1つめは、ハムストリングの急収縮後の弛緩した脚の自重落下を体験できること。2つめは、前傾することで、重力(引力)により身体を前方に運ぶことの体験だ。とにかく不必要な力を使ってはいけません。前傾をかけると地面を踏みつけて跳んだり、逆に踏みつけて着地したりするかもしれません。そのような時は、Foot Tapping や Pony を復習してから再開してください。

Front Lunges

  

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f:id:Tomo-Cruise:20170115071206p:plainフィットネスジムなどでも筋トレとしてフロントランジを習ったことがあるかもしれませんが、ここでのFront Lungesは少し違う動作であり、ハムストリングを鍛えるとともに自重落下の感覚を発達させるよう適切に行わなければなりません。構えは、前方の脚に荷重し、後方の脚はバランスを保つべく添えるだけです。あくまでハムストリングのみで前脚を持ち上げること、他の筋力を使ってはいけません。

  慣れてきたら、前方に進む動作を加えてください。地面を蹴らずに前傾姿勢のみで前進するのです。さらに上体を少し起こし片脚走りに近い運動も行いましょう、後方の脚はバランスをとるのに添えられたまま引きずります。

youtu.be 前半はTappingなどで、30秒後にFront Lungeとなります。

Skipping

f:id:Tomo-Cruise:20170115221441p:plain 両脚とも接地して、しなやかな状態で始めましょう(ボクサーみたいに微妙に上下にゆれている感じでしょうか。そして軽くジャンプして片脚を骨盤の真下に持って行き、両脚で着地します(textには両脚で着地とありますが、通常のスキップと同様であれば、持ち上げた脚が遅れての時間差があっての両脚着地だと思われます)。このドリルにおいても、その場所でSkippingすることから前進する動作を加えます。引き上げる脚を交替して、引き上げる速度を変化させながら感覚を身につけましょう。