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Pose Method of Running ポーズ・ランニング

ランニングフォームを意識して走力を上げよう!

Pose Method of Runningのテキスト(英書)の要約や原文と対訳を紹介しながら、アメリカの人気ランニングフォーム理論について考察してみる

5 ランニングから故障をなくす ELIMINATE INJURIES FROM YOUR RUNNING

Section 2:The Case For The Pose Method  Poseの論拠
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故障から解放されるランニングフォームとは?

Pose Method of Running, Chapter5, p25 - 31 要約、一部原文と対訳

 ランニングを制限している3つの主要因は、故障、技術、そして自己制限だという。 この章ではその中でも最も悩ましい故障(怪我)について提言していく。 
 故障は、ランニングの経験の一部とも言えるほどランナーに一般化している。シューズの開発やトレーニング理論は発展したのにも関わらず,1970年からのランニングブームから現在までその状況があまり変わっていないのは驚くべきことである。1977年の"Runner's World"(雑誌)では、3人のランナーの内、2人は故障に苦しんでいるという記事があったが、20年後に書かれた"Running Injuries"という本ではアメリカには推定33.7百万人の一般ランナーがいるが、そのうち22百万人くらいは故障に悩んでいるという(20年間比率はほとんど同じ!)。
 ただし、故障の箇所は変化した。70年代は足やその周辺(脛)に故障が集中していたが、90年代からはその周辺の故障は減少し、その代わりにシンスプリント(向う脛)や膝周辺の故障が増加し、故障数自体は相殺されたらしい(故障の箇所は上方向に移動した!)。足周りの故障が減少したのはシューズの開発によるところが大きいが、膝周りの故障が増加したのは何故か? それは、シューズでは解決できない要因だろう。

badrunning.jpg例えば、ある日に足の指をどこかにぶつけて、その痛みが治まる前にいつも通りランニングしたら。シューズは発達しているので、足先はクッションに守られてそれほど気にならないとしても、無意識に片方の足先に響かないよう微妙にバランスの悪いフォームになっているだろう。その積み重ねで膝の故障につながってしまう。いわゆる何かしらの原因や癖で崩れたフォームで走り続けていると、知らずに膝などの故障につながってしまうというのだ。
 そこで、故障のリスクを最小限に抑えるという新たなランニング技術であるPoses(姿勢の連続)が登場するのだ!

As a coach and a scientist, I realized the need for a method combining science and practice that could be explained and taught quickly and easily to runners of any level. After much analysis of human biomechanics, I concluded that the principal pose in the ideal running technique is the vertical S-like stance on one leg. The running itself is performed utilizing the change of support from one leg to another, in the pose of running. Thus, my Pose Method of Running, as I came to call it in the mid-'70s, incorporates two simple elements: the running pose, and the change of support in the pose of running.

コーチまたは研究者として、あらゆるレベルのランナーにすぐに教授ができ、そして簡潔に説明できる科学的・実践的な面をあわせ持った方法論の必要性を実感した。人間の身体力学を多く分析し、次の結論に至ったのだ;理想的なランニング技術の基本となる姿勢(pose)は、一方の脚(支持脚)を垂直方向にS字のようにする姿勢である。pose走法において、「走る」ということは支持脚を単に交替していくということ。このようにしてPose Method of Running(70年代半ばにそう名付けた)は2つの基本的な要素を結びつけるに至ったのだ:走るときのあるべき姿勢(pose)とそして支持脚を単に交替するということ。

  

When designing the Pose Method, my idea was to take what nature gives us and use it to great effect. I wanted the runner to get the maximum benefit out of the gratuitous forces of gravity, muscle elasticity and inertia and minimize voluntary muscular efforts that require the expenditure of energy. In other words, the best running style should be the easiest way to run. And if we run easily, taking advantage of the energy found in nature and minimizing human energy, then we will increase speed and endurance and at the same time reduce injuries.

Pose Methodの下地を作るのに浮かんだアイデアは、自然が与えてくれるものを取り入れ、それを最大限活用することだった。ランナーは、重力の自然の力から最大限の恩恵を受け、筋肉の弾性・慣性・エネルギーを浪費する自発的な筋肉使用を最小化することが望ましい。言い換えれば、ベストなランニングスタイルとは、最も楽な走法であるということ。もし力まない走法で、自然界のエネルギーをうまく取り込んで、人が使うエネルギーを最小化できれば、速く長く走ることができると同時に、故障を減らすことも実現できるのだ。