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Pose Method of Running ポーズ・ランニング

ランニングフォームを意識して走力を上げよう!

Pose Method of Runningのテキスト(英書)の要約や原文と対訳を紹介しながら、アメリカの人気ランニングフォーム理論について考察してみる

30 強度調整をトレーニングプログラムに取り入れる INTEGRATING STRENGTH CONDITIONING INTO YOUR TRAINING PROGRAM

Section 5: BUILDING A RUNNER'S BODY...AND MIND ランナーの身体と精神を鍛え上げる
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強度調整を期分けして身体を作り上げよう!

Pose Method of Running, Chapter30, p199-203, 要約、一部本文と対訳

While it is clear that specific strength training is an essential component of a balanced approach to running, you must be careful to use this training in the right way for the right reasons. Basically, there are three categories of strength training: Development, Maintenance and Recovery. You can use any given exercise for any of these three categories; the difference will come in the intensity and number of repetitions(reps) performed.
ある程度の強度トレーニングはランニングの必須要素であり、一連のトレーニングの中でバランスを取って行うこが重要であることは明らかだが、その正しいやり方と根拠を知って行うべきである。基本的に強度トレーニングには3つの区分(カテゴリー)があります:発展・整備・回復の区分です。どのエクササイズもこれら3つの区分に振り分けることになります;どの区分に振り分けるかは、強度と反復回数によります。

 

In general, the development phase involves the greatest volume of work, in number of sets, intensity and difficulty. The maintenance phase sees reductions in the numbers of sets and/or reps and the recovery phase involves reductions in intensity and difficulty, with an increase in sets and/or reps.
概して、発展段階における練習量のボリュームは、セット回数・強度・難易度ともに大きくします。整備段階ではセット回数や反復回数を減らし、回復段階では強度・難易度を落としセット回数や反復回数を増やします。

  発展段階から整備⇒回復のサイクルに進むといっても、状況によって発展段階の強度は調整する必要があります。特に強度調整を初めて経験するランナーであるならば、身体にかける負荷を調整しながらエクササイズを適切な方法で身体に慣らしていくべきでしょう。本来の発展段階の強度や難易度に進むまでに数か月費やすこともあります。
 発展段階から整備、回復へ進み、再び発展段階にとサイクルをこなすにつれて、強度エクササイズは快適になっていくでしょう。注意すべきは、強度調整のサイクルに相当期間の間を開けた時には、いきなり以前の発展段階の強度から始めずに身体を慣らしていくことを忘れないことです。

 一般的に強度調整の発展段階においては、強度調整に特化した練習のセッションを週に2・3回組み込みます。整備段階に移行するにつれ、強度調整の練習をランニングに組み込んでいきます。最終的には長い距離を走る仕上げに強度調整を組み込むのが理想です。この最終的な強度調整の目的は筋肉の張りや痛みを和らげ、その機能を正常な状態に戻すことにあります。
 週に2・3回組み込む発展段階の強度調整は、身体の特定部分に特化する方がよいでしょう。一つのセッションは脚部に、次のセッションは上半身に、次は腰・腹筋にと。脚部への強度調整セッションのスケジューリングには、休息日とセットで組み込むほうがよいでしょう。脚部へのセッションと距離走の間に休息日を入れる必要があるからです。
 多くのランナーは休息日を本来は走れたサボりの日と捉えがちです。そのような心理的罠にはまらないでほしい。休息日とは、特定の練習や一連の運動からの筋力肥大を得て身体を強固にするための日なのです。休息日を授けないでひたすら毎日強度調整をおし進めても、その努力から適正な成果を得ることはできないばかりか、故障すら起こしかねません。休息・回復は練習と同様な意味を持つのです。

 発展段階においての反復回数はおよそ10回が適当です。そして、セット数は1~5セットまで、ジャンプ系のエクササイズは5セットが適当でしょう。反復回数・セット数は筋肉に相当な負荷がかかり、張るくらいまでのレベルまでを適当に設定するべきですが、筋支障をきたすまでは追い込まないように。

 整備段階に移行するにつれて、各身体部分のエクササイズは週に1回、ランニング練習に組み込んでいきます。例えば、折り返しの10Kコースの場合、折り返し地点で数分クールダウンし、ジャンプ系のエクササイズを行うなど。そして、発展段階のような筋力への負荷は避けて、セット数は3セット以下に抑えます。またエクササイズの内容もセッション毎に変化させてもよいでしょう。
 Vita-Course(日本のアスレチックコースの簡易版みたいなもの)で上半身や腰・腹筋を鍛えながら走るのもよいでしょう(日本では、大きめの公園を走りながら、途中、鉄棒でエクササイズしたり、ベンチを使って腹筋をしたりなどでしょうか)。また、ランニングの前半を心地よいと感じられるテンポで走り、折り返し地点で素早い動作を伴うエクササイズを実施し、後半で集中してピッチを上げて走るなど強度調整をランニングに統合していきます。

 最終的にレースシーズンに突入し、それまでの強度調整を回復段階に移行していきます。一般的にレースシーズンに入ると走行距離を減らしますが、週に1,2回は、高負荷のエクササイズセッションを行うとよいでしょう。ランニング後に身体をクールダウンさせ、筋肉を通常の状態に戻すための強度調整を組み入れる最終段階となります。
 もし高負荷のランニング後すぐにクールダウンせずにシャワーを浴びたりしたのなら、筋肉は痙攣したままで、神経末梢は興奮を続け、過度な新陳代謝がしばらく進んだままとなってしまいます。高負荷練習から正常な状態に身体をもっていくには、仕上げにウォーキングを取り入れる必要があります、力まずに比較的時間をかけて行うと良いでしょう。ランニング後すぐにシャワーを浴びソファーに直行するよりも、ランニングウェアーなどを着たままの状態で回復を図るほうがはるかに身体にはよいでしょう。これを積極的回復(Active recovery)と言います。またレース後のウォーキングや回復に向けたエクササイズも忘れないように。

 f:id:Tomo-Cruise:20170308191520p:plain一般的には、強度調整の発展段階はシーズン前までに、整備段階はシーズン初めに、回復段階はシーズンピークにもっていくと良いでしょう。とはいえ、杓子定規的に設定する必要はありません。プロでもない人がそれほど厳密にトレーニングプログラムを生活に組み込むなんて無理があるでしょう。自己判断でどの段階の強度調整を行うかを判断し、必要に応じてスケジューリングしても問題ありません。無理にスケジュールして故障するよりマシです。

 ただし、もし走力を真剣に上げたいのなら、強度調整をランニング練習の付け足し的な捉え方をすべきではありません。強度調整はランニングトレーニングの必須項目であり、一定の月間走行距離を保つのと同様に重要なものなのです。