Pose Method of Running ポーズ・ランニング

ランニングフォームを意識して走力を上げよう!

Pose Method of Runningのテキスト(英書)の要約や原文と対訳を紹介しながら、アメリカの人気ランニングフォーム理論について考察してみる

39 体幹動作のエラー修正 CORRECTING ERRORS IN TRUNK MOVEMENT

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効率的に走るために、体幹をぶらせないように意識しよう!

Pose Method of Running, Chapter 39, p291-294, 要約と翻訳

 ランニング中の体幹の機能とはどうあるべきなのか? 動かすべきなのか? 推進力に貢献させるべきなのか? 積極的に動かすのか、受動的なのか?
  f:id:Tomo-Cruise:20170622154624p:plain 本質的に体幹とは身体の大部分を運ぶコンテナと言える(Fig.39.1)。疲弊することなく適切な姿勢で全体重を運べるように強化されているべきなのです。また衝撃を吸収すべく柔軟性も必要です。そして推進力を落とすような余計な動作を防ぐ安定性も求められるのです。
 ランニング中の体幹の安定と柔軟性を維持は簡単なことのように思えるかもしれませんが、実際にはあなたのランニング効率を押し下げ、適切なランニング技術の邪魔をするいくつかの外観からはわかりにくい逸脱要因が存在します。
 f:id:Tomo-Cruise:20170622054829p:plain その一つは、重力を無理に活用しようとして、もしくは単に疲れから、体幹を前に折り曲げることです(Fig.39.2)。ポーズメソッドにおいての前傾とは身体全体の前傾であり、上半身だけ腰から折り曲げることではありません。
 ランニングで体幹を前方に折り曲げる姿勢を取ると、自動的に背中の筋肉群に負荷がかかってくるはずです。また前に突っ伏さないように防御的な心理的反応が働いて、脚は前方に押し戻す動作を始めるでしょう。その動作はエネルギー浪費だけでなくブレーキ効果も生んでしまうのです。不得策と言えるでしょう。
 

f:id:Tomo-Cruise:20170622154850p:plain同じような不得策と言えるのが体幹を後方に反らすことです(Fig.39.3)。この原因はやはり疲れからか、スピードについていけてないかでしょう。実力以上の速度で走ってしまっていると無意識的に上体を反らしブレーキをかけてしまうのです。そしてそのブレーキ作用のために前進するのに余計な負荷がかかってしまうのです。脚は身体の前方に無意識に投げ出され、引力の活用機会は最小化され、総体的に身体力学的効率は相殺されてしまうのです。
 前述の2つの例ほど多くはありませんが、脚の極端な重心移動から胴体を横にスイングさせてしまっているエラーも見受けられます(Fig.39.4)。懸命に前進しようと脚を押し込んでいることが元凶でしょう。この脚の作用力は胴体をぶれさせ、その振動によって脚の自由運動域を狭め、支持脚の離地を難しくしてしまうのです。
 最後に両肩が横方向に動き過ぎている人も見受けられます。肩は推進力を生むのに何の貢献もしません。脚の動きに連動して回転するくらいのものです。適正に走れていれば、支持脚を交替する際の最小限の回転動作以外は沈黙を守るべき個所と言えます。しかし、ストライドの軌跡が垂直方向から逸脱してしまうと、それに応じて肩の回転が必要以上に増大してしまうのです。それはやがて脚の軌道の逸脱をさらに悪化させてしまうのです。つまりホイールが外れてタイヤが歪んだみたいな状態になってしまうのです。
 以上のエラーを修正するカギは、まずポーズメソッドの基本に立ち返って体幹の役割を思い出すことだ。その役割とはハムストリングスが支持脚を交替させる動作中、胴体の動きを抑えるいうことにつきます。
f:id:Tomo-Cruise:20170622155210p:plain 胴体を抑えられてるかをチェックする簡易的な方法の一つは、こぶしを固めた両手を前方に並べて出して走ってみることです(Fig.39.5)。もし手が右左へと逸れるようであれば、きっと脚を酷使して走っている(引力を活用できていない)ことでしょう。
 f:id:Tomo-Cruise:20170623045545p:plain同じようなドリルを今度は手を後方に持って行って試してみれば、臀部や脚の動作が柔らかく行えていると感じることができるでしょう(Fig.39.6)。さらに走っている際に自分の影をチェックして、自分が想像している理想のフォームに余計な動きがないか、姿勢が崩れていないかなどをチェックすることも有益だ。そして常に次のことを忘れないでほしい;動作は体幹の下で行われているであり、体幹によって動作させているわけでなない。車のシャシーは車輪の動作によって移動しているのであって、自らは推進力を生み出してはいないのと同様に、身体の体幹部分は脚に乗っかっている部分であり、推進力の邪魔になったり推進力を生み出そうとしてはいけないのです。